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2009年5月15日 (金)

市民のバラ園

 バラが満開だ。
 我家も、ベランダの柵に這わせた数鉢の蔓バラが、部屋の中にまで香りを漂わせてくれる。近所を一回りしても、香りが途切れない程に庭先のバラが目立つ。Dsc_0093

 だから、殊更バラ園にまで足を運ばなくても良いようなものだが、この季節の定例行事だから、出かける。

中央区星久喜にある都市緑化植物園だ。

 この施設は、花や緑を話題にする緑の相談所がメインの施設。
園内の植物は、ここを訪れる市民が園芸相談を仕掛ける際、実物があればお互い話し易い。その為に、身近で見慣れた植物が集められている。希少な植物を集め、展示する植物園ではない。

 バラ園も、バラ談義の場として整備された。そう言うと、如何にも管理者が整えたように聞こえるが、少し違う。

 私はバラ園を整備する立場にいた。困った。私はバラには素人だ。
そこで、当時、京成バラ園芸研究所の所長であり、日本のバラ愛好家の尊敬を一身に集めておられた、鈴木省三氏(故人)に助けを求めた。

 氏の助言のポイントは二つある。 一つは
ポッチチェリのミロのビーナスだ。
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ポッチチェリの絵に描かれたバラは何か?という問いかけから始まった。
 うーん、存じません!。

 氏の意図はこうだ。
 描かれているバラは、今は古典ローズと呼ばれるバラの原種だが、現代、我々が見ているバラの大半は、人工的に改変された園芸種だ。

 園芸種は、人の手を経て育まれたが故に、その道筋でバラの文化も育まれた。それを踏まえたバラ園のシナリオを考え、バラのコレクションをしなさい。  手当たり次第にバラを並べても、バラ畑はできてもバラ園にはならない。
  
 手に余る課題だ。結局、バラに対する文化的なアプローチは、次の仕事になった花の美術館まで持ち越してしまった。
 
 次のポイントは 英国王立園芸協会が運営するウイズレイガーデン だ。
ロンドン郊外にあって、園芸に関する研究や助言を主な事業にしている。
   
 イギリスには、会員制のクラブライフと言う伝統がある。会員が、施設を利用するだけでなく、運営も支える。自然保護活動で有名なナショナル、トラストがそうだ。ゴルフクラブも、お手本はイギリスのクラブライフにある。 

 ファンが集れる環境(クラブ)を作れば、サポーターとしてのボランティア活動が芽生える。
ウイズレイガーデンは、市民の園芸愛好家が、ボランティアで支えている。

 今となって見れば、サッカーのジェフサポーターが想い浮かぶ。
  しかし、ボランティア活動て何?。それが当時の認識だったから、鈴木省三氏のカリスマ性がなければ、実現できなかっただろう。氏を慕う市民が、
この指とまれで集った。バラ栽培未経験の人も、ベテランも。 

 市民バラ園を支える、バラづくり市民の会の活動は、もう30年近く続いている。 バラと触れる楽しさや苦しさがあったから続いていると、私は思っている。

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  佐倉草笛の丘にあるバラ園は、私の出来なかったバラ園づくりを実現している。ここも、ボランティアが支えている。

 其所とも、市民レベルで交流がある。「バラに愛情がなけりゃ!」。草笛の丘の リーダーの女性が強調した。バラづくり市民の会のリーダーも言う。同感!。

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