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2013年6月26日 (水)

タブノキ

 昨日は濃い霧に覆われた。そして今朝は又、梅雨空に戻ったよ。
何時もの朝とは違って、今朝は雨が降り出す前だったけれど、親父さんと街中へ散歩したんだ。コンビニに用があったそうだけれど、途中の家の前を通ると、庭先にいた婆ちゃん爺ちゃんが、「おや?ココ。今朝は珍しいね。どこ行くの」、だって。
 声を掛けられると、何となく得意な気になるのだけれど、そこは抑えて平然と、でもにっこり笑顔で通り過ぎるんだ。

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 ここいらじゃ、アタシは知られた存在なんだ。そんなアタシだけれど、やはり散歩で芝生広場へ戻ってくると、家に戻ったように感じてね。ホッとするんだよ。
 芝生広場じゃあ、グランドゴルフに興じるご近所さんがいてね。「オイオイ、球を咥えて行くなよ!」。以前、一度だけだよ。目の前に転がってきた球を咥えたのは。

 「なんで、こんなに豆が落ちてるんだろ?」と、婆ちゃんの一人が言って、「そう言えば、あちこちに落ちとるがの」。
 アタシは知ってるんだ。近頃、芝生広場を占拠しているムクドリ達が撒いていることをさ。ここ数週間のことだよ。

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 「それは豆じゃなくて、タブノキの種ですよ」と、親父さんが婆ちゃん達に。「豆と違うんけ」と、婆ちゃん。
 親父さん、アタシんちの傍にある太い幹の樹を指差したよ。「あれは楠じゃが」。「クスじゃなくてタブノキ」。「ここらじゃクスと言うとるじゃ」。「土地によってはイヌグスと呼んでる所もあるそうだけれど、その実を鳥が食べて、糞と一緒に種を蒔き散らしているんですよ」。

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 今も時折、メディアに名前が報じられる”鎮守の森づくりの伝道師”とも呼ばれ、親父さんも若い頃に薫陶を受けた、宮脇 昭という先生がいるそうでね。その先生は、口を開けば「海に近い土地ではタブノキを植えなさい植えなさいって」。で、親父さんはタブノキに開眼したそうなんだ。
 理論的な説明は親父さんに任せるとして、ムクドリの糞に混じって種が芝生広場に散乱していたんだよ。

Img_5426  おそらく、そんな種が発芽して育っていたんだろうね。親父さんが堀上て、今はアタシんちの庭に収まっているタブノキが何本かあるんだよ。何時か、大木に育って、アタシんちの庭の主になる筈だよ。

 将来、庭の住人になる筈の植物は、タブノキだけじゃないよ。マキノキ、ヤブツバキ、ヤブニッケイ、マサキ、トベラなどが植えてあるんだ。いずれも海岸地方の鎮守の森の常連でね。
 その樹は、どれも地味過ぎるじゃないの?。「そんな樹で囲まれた中で、バラや草花を育てるのが植物生態学的庭づくりなんだ」そうだよ。
 なんだか難しいことを言うよ。ともかく、ムクドリの糞に混じった種を幾つか播いてみましょ。





 
 

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