« 心配 | トップページ | 診断 »

2016年6月23日 (木)

希少種

 朝から雨で、アタシも親爺さんも所在ないよ。
だからと言うわけじゃないけれど親爺さん、膝に乗せたパソコンでインターネット三昧さ。今朝はいつもと違って、茨城県内の話題を漁っているよ。
 最近、思い出される植物でオオウメガサソウという植物があるんだとさ。
希少植物でね、千葉県で言えばカタクリのような位置付けにあるんだとさ。カタクリは千葉市が国内分布の南の限界とされているんだそうだよ。このオオウメガサソウは茨城県ひたちなか市が分布の南限界なんだそうだよ。

2010_347  

 カタクリは千葉県内でも、千葉市の泉自然公園や昭和の森公園内の自生地でしか見ることができないけれど、オオウメガサソウも似たようなものでね、国営ひたち海浜公園内の、普段は利用公開されていない地域の松林にね、自生しているんだとさ。

2010_421
 人が踏み込めない地域であることと、保護策が功を奏して一時の衰退が止められているんだそうだけれど、丁度今の時季に成ると、特別公開として自生地地域を巡るツアーが催されてね、植物愛好家や写真愛好家など、まあ、知る人ぞ知る人達が参加しているそうだよ。親父さんも東日本大震災の前年、一シーズンだけれどこの特別公開を主催する立場にいてね、その時、初めて知った植物なんだそうだよ。現役時代、千葉市の公園でカタクリの保護を担当した経験から、このオオウメバチソウを観察していてもそうだけれど、カタクリが雑木林の比較的湿った土壌で、木漏れ日な場所に残っているのに対して、オオウメバチソウは松林の、乾き気味な砂地に自生しているんだとさ。海浜公園の松林だから、オオウメバチソウは海岸の松林に・・・。そうも思えたそうだけれど、どうやらそんなに簡単なことでもなさそうで、ひたち海浜公園に自生していること自体が異例な様子なんだとさ。
 
 ひたち海浜公園は昭和47年頃、米軍が水戸射爆場として使用していた返還地なんだって。だから返還当時は爆弾や実弾射撃で樹木も残っていない、砂地なんだとさ。公園整備が始まって、順次開園されているそうだけれど、未整備地域は雑木林が再生し、マツも育ち始めたんだとさ。その頃、地元の農家の人たちが入会権を持って、未整備地域の枯葉やマツ葉を集めては肥料に使っていたそうなんだ。

2010_484_2
 
 だから松林と言っても林床に生える植物は然程多くなくて、以来、40年近く経つ間に、朽ちて倒れるマツや、間伐される雑木などの枝葉が堆積していったんだね。
 そこでオオウメバチソウが生きる空間があったんだろうね。事は簡単じゃなさそうというのは、地元の生物学会の研究者などの調査で、土壌中の有機質を無機質に変換して、植物が吸収できる手助けをする根粒菌や、土壌微生物の存在が深く関わっているらしいんだとさ。オオウメバチソウと相性の良い根粒菌の存在がポイントで、親爺さんが観察して思うには、マツの伐採倒木に取り憑く腐朽菌が散らばっているだろう範囲に自生しているんだとさ。

 この話は親爺さんの言ったことなんだけれど、その生態に興味は尽きないらしいよ。まあ、黙って聞いていると長話になりそうだから、アタシは玄関先で一眠りするよ。 
 

« 心配 | トップページ | 診断 »

植物徒然」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

« 心配 | トップページ | 診断 »