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2018年11月 9日 (金)

旅の記憶(7)ジャパン・フェアー

 強い北風が治ったと思ったら、今度は結構強い雨が降り続いているよ。
午後には遠雷も感じたよ。
 雷が怖いアタシだから、安心できる場所を求めて家中をウロウロしているんだ。

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 ココが換毛期であることは何度も言及していますが、とにかく最近のココは落ち葉が舞うように体毛を落として歩くのです。そしてしばしばブルブルンと全身を振るのです。その時は体毛が部屋中を舞い、床には惨状としか言えない程の体毛が撒き散らされて。だから1日中、エンドレスに掃除を続けているんです(親爺)。
 雨で話題もないから、親爺さんの昔話でもね。イギリスの独り旅でのエピソードだよ。ロンドンで数日宿泊したホテルが、ケンジントンガーデンに面した場所の、五つ星ではないけれど親爺さんの感覚では、それ程悪い印象もない、まあまあなホテルだったとさ。
 このホテルをイギリス国内のドライブ旅行の起点と終点にしていたそうでね。宿泊して数泊、翌日からイギリス国内を巡ることにして、その日はロンドン市内にある自然史博物館を訪ねたそうなんだ。事前の予備知識はなくて、だから入館して驚いたのは、展示場を圧する巨大な石柱なんだとさ。古代ローマの競技場で使われていた直径が数メートル、高さも7、8メートルはゆうに超えそうな柱でね。イギリスが世界中に覇権を誇っていた時代に持ち帰えたんだろうね。
 もう一つ驚いたのは数え切れない程の標本棚と、そこに収められている標本類でね。特に岩石標本には目が釘付けになったそうなんだ。

 そんな驚きの館内見学で最後に心底驚いた展示があったそうでね。
その展示室のドアを開けて親爺さんが見たものは、ゴジラだったとさ。否、恐竜展示じゃないとさ。あの東宝映画に出てくる日本製ゴジラなんだとさ。
 なんでこんな所にゴジラが。それに何故?。当然な疑問でしょ。
それに先立つ数ヶ月前、たまたま読んでいた新聞だか週刊誌だかの記事で、映画撮影に使用した縫いぐるみの東宝ゴジラが所在不明になっているという記事を、その時親爺さん、思い出したとさ。そこに展示されていたんだね。

 その展示は、天井から数台のテレビが吊り下げられ、それぞれがゴジラ映画で踏み潰される日本の街の、おなじみのシーンを流していたそうでね。部屋はゴジラの吠える音で耳を塞いだ程だとさ。破壊の意味なんだろうね。


40438890450_6925f7d374_m_2  驚きながらも次の部屋に移ったら、天井の高い教室程の部屋の壁面、床全てに、その当時の大衆週刊誌のページが幾重にも貼り付けられていたそうでね。次の部屋に移ったら、真っ白な壁のその部屋の中央に置かれていたのがカラオケセット。居合わせた数人の英国人だろうね。親爺さんに気がつくとマイクを渡して、やってみろと。その時親爺さんがどうしたかは、言わないとさ。展示について特段、説明書きも見当たらなくて、だからその意図も定かじゃないそうだけれど、多分、日本に対するステレオタイプな見方を否定して見せようとしたんじゃないかとは、親爺さんの善意の解釈だとさ、けれど親爺さん、いたたまれぬ気分で自然史博物館を後にしたそうなんだ。

 親爺さんが肝をつぶした展示は、親爺さんが知らなかっただけだけれど、当時英国でジャパン・フェアーのイベントがロンドン市内各地で開催中だったそうでね。ハイドパークに設えられた屋外ステージでは、日本の音楽家などの演奏も披露されていたんだそうだよ。自然史博物館の展示もそのイベントの一環で、”日本の今”を表現したものなんだとさ。
 でも、何故ゴジラなんだろうか。

 なんだか気まずい思いでホテルに戻った親爺さん、疲れてベッドに横たわりうたた寝していたそうだよ。何かおかしい。
 そう感じて目をさましたらベッドが濡れていたんだとさ。次に気づいたのが、天井から何かが滴り落ちてくるんだとさ。ビックリさ。当然だよね。
 あわててホテルの受付に駆けて行って、手振り身振りにブロークンイングリッシュで窮状を告げたとさ。親爺さんの様子に不審を持ったホテルマンが、部屋を見にやってきて、それで事情は理解した様子だけれど、その水漏れの説明がね、親爺さんを呆れさせ、笑わせたんだとさ。

 階上の部屋にはロンドン興行中の日本相撲力士が宿泊していて、バスタブから湯を溢れさせてしまったと言うんだとさ。更に聞いたら、先月相撲協会を辞職した親方も交えた一向だとか。
 同じ日本人だから、部屋を変えろとまでは言わないでしょ、とはホテルのスタッフさん。

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