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2018年12月22日 (土)

冬至

 「這ってでも退院してやる。医者に会わせて!」。 
病室を覗いたら母さん、リハビリ担当のスタッフさんに要求していたとさ。スタッフさん、憮然とした表情で、後を親爺さんに任せるように部屋を出て行ったとさ。

 今日は土曜日、冬至だけれど、親爺さんとアタシが散歩から戻った時には、既に次々と出かけて行ったよ。ケンニャンは部活指導で出勤。マユちゃんは息子を連れて千葉市へ。発達支援プログラムを受けにね。

 日々のルーティンワークを終え、切れた電球を買いに出た親爺さん、そのまま戻らず、夕食前に戻ったんだ。最近、夕食はケンニャン担当になってしまったよ。親爺さんは料理下手で、作ってもあまり歓迎されていなさそうだし、マユちゃんは妊婦だしね。

 で親爺さん、どうしたかと言えば懲りない人だよね。、またまた車を走らせ30数 キロ離れた病院へ行ったんだとさ。で、病室を覗いたらね。やってたんだ、母さんが。

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 過去2度、同じ症状で入院生活を経験しているのだけれど、どこでもやってしまうんだ。「もういいから退院させろってね」。
 病院はプロフェショナルだから、そんな要求は慣れている筈だろうにね。「治るまで出しません」。そうキツく言ってくれるだろうと期待する家族の意に反して、意外と「ああそうですか」ってね。多分、そんな患者にうんざりしているんだね。

 同じ病室の患者相手に、別のスタッフさんが似たような要求を「フンフン」と聞いているのが、親爺さんの耳に入ったとさ。「でもね・・・」って説得していたよ。
 まあ、スタッフさんによって対応も異なるんだろうね。

 今日のリハビリを拒否した母さんに、「這って出られるものならやってみろ!」。親爺さん、そう言ったって。
「家には戻らない。独りで暮らす」。「それができるようにリハビリしているんじゃないのか」。とまあ、こんな調子の会話を30分以上続けたとさ。
 その後は、被害者意識で親爺さんを非難しつづけて、それでも一時間近く愚痴った頃にはガスが抜けたんだろうね。落ち着いたとさ。

 親爺さんが話すに、世間で聞く認知症を患った人の思考そのまんまらしくてね。それでも殺され掛けただとか、盗まれただとか、周囲から嫌われるようなことを言うんで、「もう少し、一緒に頑張りましょう」ってなだめてくれるようなスタッフさんは希少なんだろうね。親爺さん、連れて帰れるものなら連れ帰って、どこかに閉じ込めてしまいたい。そんな怒りも感じるとさ。

 とは言え親爺さん、3度目の正直。思考のブレークスルーを起こさなければとね。だから優しい対応は取らないことにしているんだそうだよ。本人が現実を受け入れるまで、手を緩めないと。
 「それは分かるけれど、現実認識できないのが認知症ですよ」って、親切な人が言ったとさ。じゃあどうしろって?。アタシも困惑するよ。

 処で今日は昼と夜の時間で、夜が一年で一番長い”冬至”なんだってね。
明日朝からは、昼間の時間が少しづつ伸びてくる。朝陽も顔を出す角度がターンして、今度は左、つまり北方向へ移るんだ。早く夏至に近づかないかな。

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