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2019年9月28日 (土)

外出

 「明日、お宮参りします」。昨日のことさ。マユちゃんが言い出したよ。親爺さんはキリスト教徒だけれどマユちゃんはそうじゃない。だから彼女にとってお宮参りは必然な事。とは言っても彼女は神道信者と言うわけでもない。ただ子育ての流れに沿っているだけだよ。ま、いいさ。行っといで。

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 「お義父さんも立ち会って・・・。うちの親達もきますから」。そうなんだ。「だとするなら母さんもなんとか」。そこにケンニャンが割って入って「俺は反対だよ」。ケンニャン、「子供達の世話で精一杯。その上車椅子の母さんまでは・・・」。もっとも。「だいたい今の身上では、本人が人前に出たがらない筈」。

 それはどうだろうか?。本人に確かめるべきでは。「食事をどうする?。皆と一緒にできないだろ。座敷だし、飲み込めないし。店の事前確認もしていないし」。それももっとも。いきなり車椅子で暖簾を分けて入ってもね。車椅子利用ができる店?。すぐには思いつかないよね。

 「母さんの面倒は私が診るよ」と親爺さん、珍しくケンニャンの心配を押し切ったよ。

 それが昨日のやり取りでね。で、今朝は親爺さん、一足先に母さんの入所する特養施設へ出かけたよ。そしていの一番には、施設のスタッフさんに突然の外出について打診したとさ。「良いじゃないですか。連れって行ってあげてくださいよ」。では本人はどうかな。

 「アキちゃんのお宮参りすると言ってるけれど、立ち会う?」。「いきたい!」。決まりだとさ。母さん、早速何をするかと思ったら、鏡の前で口紅つけて髪をブラシで整えてと、病に倒れる以前のお出かけモードだとさ。さてと、時間的には午前中で済む筈だけれど、昼食が・・・。「1時ごろまでに戻ってこれるようなら、食事を残しておきますよ」と、スタッフさん。「よし、それまでに戻ってこよう」。

  お宮参りの神社は、この地方では割と知られた神社でね、親爺さんの旧知の神主さんが言うには、「この辺りでお賽銭や祈祷の収入だけで自前の遣り繰りできるのはあそこだけでしょう」。なるほどね。

 車椅子を押して坂を登り、親爺さんと母さんは祈祷を建物の外で見守った後、解散したとさ。

 「直ぐに噎せて、あまり口にできなかった」。母さんが切望していたうなぎ丼をパックで持ち帰り、施設に戻った母さんの元に届けたマユちゃん、それを食べる世話をしたそうだけれどね。ご苦労様。やはり今では、施設が呑み込めるように調理してくれている食事以外、普通食は口にできない。そこまで悪化しているんだね。

 「今日の外出は2時間程度だったけれど、おそらくこれが限度かもしれない」と、親爺さん。なにより本人がそんな現実を自覚しただろうから、今日の事は無駄じゃないと受け止めるべきだよ。アタシはそう思うね。

 

    

 

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