« ユーチューブ | トップページ | 秋日和 »

2019年11月11日 (月)

不安定な天気

 「退院したい!」。特養施設を訪ねた親爺さんに母さん、開口一番に言ったとさ。この言葉を聞くと親爺さん、いつも後ろめたい気持ちになるんだとさ。決して母さんを特養施設に閉じ込めているつもりはないけれど、他に面倒が見られる現実的な術もなくてね。

 今朝は日の出時刻になっても家の外は真っ暗でね。玄関から周囲を見回した親爺さん、「雨が降ってくるかもしれない」と。確かに直ぐポツポツときたよ。だから散歩には出なかった。外が明るくなるにつれ、結構大粒の雨が激しく降り出して、車に乗り込もうとしていたマユちゃん母子も濡れてしまったよ。それでも昼前には秋晴れになったんだ。

 今朝はマユちゃんの父親が手術を受ける日でね。その手術を母親と共に立ち会うため、赤ん坊を連れて出かけたんだ。胃の全摘出なんだとさ。その手術自体は多くの事例が示しているように、手慣れたことであるそうだけれどね、問題は術後の処置で食生活が大きく変わることなんだそうだよ。何しろ胃が無くなってしまうんだから、消化吸収の機能を腸が代替えするそうでね。そうなるまでにそれなりの時間がかかるんだろうね。現在の母さんがそうだけれど、咀嚼する能力の低下で、ほぼ流動食に近い食事メニューばかりなんだ。「食べ歩きが趣味」なんて公言していたんだから、現在の境遇は容易に受け入れられない状態だろうね。

 なんとか励まして、外食に誘ってやりたくとも現実は施設で調理されるものしか食べられないんだ。「退院したい」と言われても、どうしたらいいのか。何かトラブルがあった様子はないけれど、施設での日々の生活にウンザリしているんだろうね。今日は母さん、心なしか鬱気味に感じられたとさ。

Dsc_0029_20191111201701

 マユちゃんの父親も似たような気持ちになるかもしれない。母さんと父親の気持ちのカンフル剤が二人の共通の孫の言動にあることは衆目の一致する処でね。特養施設など、二人を連れて訪ねた時など、母さんだけでなく、周囲に居あわせた人達が、一時盛り上がるそうでね。今、我が家でできることは、そうして病の床にある人々をささやかながら笑顔にすることだけかもしれないよ。

 外がすっかり暗くなった頃、激しい雨と雷に、アタシは恐怖に我を忘れて風呂場に逃げ込んだよ。そんな時、マユちゃん母子が戻ったんだ。手術は無事終了したそうでね。摘出した患部は病理検査に掛けて、今後の治療方針に資するそうなんだ。雨は8時ごろには止んで星空が戻ったよ。

 

« ユーチューブ | トップページ | 秋日和 »

心と体」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

« ユーチューブ | トップページ | 秋日和 »