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2020年6月13日 (土)

言葉

 今日は一時的に雨が止んだり小降りになったり、激しい降りになったりと。それに梅雨寒だとお親爺さんが言っていたけれど、確かに梅雨を感じさせる1日だったよ。アタシは玄関ドアの内側から外の様子を眺めて過ていたんだけれど、開け放ったドアから風と共に湿気が流れ込んで、床板がジメジメしていたよ。

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 「どこへ行くんだ?」。

 車の後部座席に座っているコーチャンの声に、前の席にいた親爺さんも、車を運転していたマユちゃんもビックリさ。いつもの送迎と違って親爺さんと母親が揃って施設に迎えに来て、いつもの帰宅道と異なる方向へ走り出したんだ、当然車に乗せられている人物は、コーチャンではなくとも”どこへ連れて行く気なんだ?”。そのように思うだろうさ。そして聞くよね?、「どこへ行くの?」ってね。

 処が今までのコーチャンには、そんな言葉が発せられた事はないんだ。ただキョロキョロしながらも沈黙しているか、「あ〜ああ」と言葉にならない声を上げるかさ。車に載せられたアタシを例にする親爺さんだけれどね。言葉を使いこなすには、語彙の記憶と共に言葉のやり取りのある人間関係が不可欠でね。その役割は家族や保育園での生活が担うんだけれど、語彙とそれを支える言語の論理性が療育センターや千葉市で受講する支援プログラムの指導にすがる部分でね。一方、自分で靴が履けるか否か。そんな生活上での所作について、家では家族が思わず助け舟を出して履かせたり。そうしてしまうのを抑えて見守っていると、何とも気のない動きでノロノロと履くんだよ。それが支援センターでの指導の成果なんだ。

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 とにかく同年齢の幼児をモデルにすれば、できないことがあまりに多くてね。家族の心が折れないで何とか取り組めているのは、そうした施設の存在とスタッフさん達の助力にあるのは間違いない事実なんだ。とにかく脳の発達に障害があっての現状だから、叱咤激励して何とかなるものではないのでね。今日も彼は親爺さんに『あ〜ああ」と声を出して、あらぬ方向を指差して何かを訴えているのだけれど、その意図を親爺さんが察知できなくて、だから本人は苛立ってね。しかしそれを経て何とか絞り出すように言葉を発するんだよ。今回のようにね。

 一説には、そんな経緯を経てある日、突然に堰を切ったように言葉が流れ出す場合があると聞くんだけれど、未だその兆候はないよ。

 処で先日、特養施設に入居する母さんに親爺さんが面会した話はしたね。その際、予想以上に元気な姿に見えたと話していたけれど、それは事実さ。一方、わずか十分程度の面会中に、突然電池が切れた電灯のように目を閉じて「疲れるからあまり話せない・・」と気力が失せるような所作があってね。親爺さんが同行した孫をガラスの前に立たせると、再び電灯が灯るように顔を上げるんだ。

 親爺さん、帰宅後その事実が気になってね、調べているんだとさ。脳梗塞が発症する以前から睡眠時無呼吸症候と診断されていたんだ。で、夜間十分な睡眠が取れず、昼間断続的に居眠りばかりしていたんだ。施設に入居してもその症状は改善されていないから、今回の様子も突然の眠気ではないか。そう親爺さんは観ているそうなんだ。けれど認知症の症状にも同じような傾向はあるそうでね。認知症気味な母さんだから、脳の障害がそんな症状を観せるんかもしれないし。心配しているよ。

 最近。このブログで同じような話ばかりしているけれど、親爺さんがボケてきたからなんてアタシは思いたくはないよ。今は親爺さん、家族が何より大切だと思っているからなんだよ、きっと。

 

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