直近の小学校で特別支援クラスへの編入を前提に、入学手続きをしたんだとさ。兄貴分のコーチャンの来年度の進路でね。来年の3月末には保育園を卒園するからね。もう一人、弟分のアキちゃんは、保育園の入園申請をしたんだとさ。小学校と違って保育園は市当局が割り振るんでね。銚子市内では少子化が著しくて、都市部のように待機児童になる可能性は少ないけれど、希望はできても入園先は当局の振り分けに委ねるのがルールだとさ。
コーチャンは一歳からの入園だったけれど、アキちゃんは二歳からさ。まあ、両親がいろいろ考えた結果でね。次男らしくヤンチャで目を離せない心配はあるけれど、明らかにコーチャンとの振る舞いは違うので、弟までもが発達障害と診断されることはない。そう親爺さんは観ているとさ。
家族がいろいろ思いを巡らしたのはコーチャンのことでね。同じ歳の幼児と”できる、できない”で比べれば、圧倒的にできないことばかりでね。なにより団体行動がダメでね。皆と同じ所作をしようとする動機が考えつかない様子でね。言い聞かせても理解できないらしいんだ。生活習慣も未だ身についていない。未だオムツでトイレに行くのを嫌がるし、食事は手づかみでね。箸やフォークが使えない。つまり身のこなしが不器用なんだ。加えて極端な偏食で、これで成長するのが不思議だよ。でも、体躯の伸長に問題無し。とは言え何度も言うけれど、日々、家族が目を見張るような成長を見せているんだ。
実は障害のない幼児は小学校に上がるに際して、ほぼ自動的に入学手続きが済まされるんだ。通学先について保護者がクレーームでもつけない限りはね。しかし障害があると、その障害の程度により普通の小学校の特別支援クラスか、もしくは特別支援学校という、あらかじめ用意されたコースに進むことになるんだ。
教育委員会は、そのコースについて、専従職員の多い特別支援学校を推薦するのが、お役所的な感覚ではそうなんだ。一方、父兄にとっては、どう観たって障害が重くて・・・ということを認識して特別支援学校を唯一の選択とする人はいる。けれど、一見、普通の幼児でやや癖のある振る舞いを見せる程度なら、普通の小学校に進ませたい。そう思うんだよ。コーチャンもその例でね。
制度的に、普通の小学校で特別支援クラスに入学しても、指導で持て余されるようなら、学期途中でも特別支援学校への編入替えを勧められるそうでね。その逆はないとさ。
今日、コーチャンの入学先について、最終の折衝を当局と行うためケンニャン、マユちゃんそろって教育委員会に出かけたよ。二人とも教職員だから、特別支援クラスでの指導経験があるんだとさ。それだけに、障害児童の指導を担任する教員の障害に対する理解度や、忍耐など人間的な資質と指導力が重要だというんだ。その出会いがまずいと、不登校になったり、いろいろ問題がね。
親爺さん、お役所勤務経験者として”職員の能力や資質を考慮した人事が行われる”なんて事は建前だというんだ。もしそうなら、数多で聞く不祥事はおこらないだろうからね。さながら当たりくじに出会えるよう、良い人材が通学先にいることを祈っているんだとさ。
そんな不安を抱えながらケンニャン、マユちゃん、愛息を特別支援クラスの道に進ませることを決心して、当局と折衝したとさ。今日はなんとか当局と折り合えられたということなんだろうね。ただ帰宅して一言、「疲れた!」とさ。
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